クレジットカードには必ず「ブランド」あるのってご存じでしょうか?「ゴールドカードって有名だよね」「お金持ちはブラックカードを持っていると聞いた事がある」「楽天カードとか?」などなど色々思いつくことはあるかと思います。
実は普段あまり意識していないかもしれませんが、きちんと理解していない場合お店で「すみません、こちらのクレジットカードは当店ではご利用いただけません」と恥をかいてしまう場合があります。
今回の記事ではそんなクレジットカードの国際ブランドについて解説します。
クレジットカードの国際ブランドとは何か
クレジットカードの国際ブランドとはいわゆる「Visa」(ビザ)や「Mastercard」(マスターカード)などのことで、カードの色や、J〇Lカードなど特定の企業が発行しているクレジットカードとは異なります。
この国際ブランドは世界的に加盟店(小売店など)と契約しており、カードを使った顧客とカード発行者との間での決済手段を世界中で提供している会社のことです。
例えばVisaやMastercard、JCBなどが国際ブランドとなるのですが、このロゴが入ったカードを持っていれば、どこの会社のクレジットカードであるかは関係なく、小売店が国際ブランドと契約を結んでさえすれば世界中どこでも使えることができるのです。
よくお店の出入り口やお会計に下のようなロゴを見かけたことはないでしょうか。これはその店舗では表示されている国際ブランドのクレジットカードを利用することができることを表しています。
クレジットカード業界の仕組み
クレジットカード業界は歴史が長く、その仕組みも複雑です。下記の図では基本的なクレジットカードの仕組みを図にしたものです。それぞれの役割について解説します。(本当はもっと複雑なのですが、基本的な部分のみ抜き出しています)
国際ブランド
世界中でクレジットカードが使えるように決済システムを整備している総元締めです。VisaやMastercardなどがあり、決済システムを開発・管理して世界中24時間カードが使えるように運営しています。
JCBやAmerican Express(アメックス)などは自社でクレジットカードも発行しています。(プロパーカード)
カード発行会社(イシュアー、Issuer)
文字通り、顧客に対してクレジットカードの発行を行います。カード発行時には顧客の信用調査などをして限度額などを設定します。また、顧客から利用代金を回収します。日本では加盟店管理会社を兼ねていることが多いです。
例えば楽天カード、ANAカード、JALカードなどはカード発行会社にあたります。
加盟店管理会社(アクアイヤー、Acquire)
国際ブランドが使えるお店を増やすための営業および信用調査を行います。カード発行会社が顧客から回収した利用代金を受け取り、加盟店に支払います。日本ではカード発行会社を兼ねていることが多いです。
国際ブランドにはどのような種類があるのか
Visa(ビサ)
知名度、シェアともに世界No.1のブランド。利用できる国、地域、店舗数は世界トップクラス。アメリカが発祥。クレジットカードの発行は行っておらず、決済システムのみを提供しています。
Mastercard(マスターカード)
Visaと双璧をなす国際ブランドの雄。利用できる国、地域、店舗数はVisaに匹敵する。かつてヨーロッパのクレジットカード会社を吸収合併したため、ヨーロッパで使いやすいと言われています。
Visa同様自社ではクレジットカードの発行は行っていません。
JCBカード
日本で生まれた純国産の国際ブランド。利用できる国、地域、店舗数はVisa・Mastercardに及ばないものの、日本人へのサポート体制は厚く、ハワイなどの観光地で活躍する。日本国内でのシェアも高く普段使いには問題りません。
自社でクレジットカードを発行しており、JCBオリジナルシリーズを展開しています。
American Express(アメリカン・エキスプレス/アメックス)
いわずと知れたクレジットカード界の高級ブランド。認知度・ステータス性ともに高く、アメックスプロパーカード(グリーンカード等)は世界的にも有名です。
ただし、加盟店舗数が少ないため利用場面を選ぶこともあります。
Diners Club(ダイナーズ・クラブ)
世界で初めてクレジットカードを発行した会社。アメックス同様、認知度・ステータス性文句なしですが、加盟店舗数も同様に少ないです。
中国銀聯(Union Pay、ユニオンペイ)
中国中央銀行が主導して作られた中国発の国際ブランド。中国でデビットカードを発行するとこのブランドです。また、中国の国際進出にともない海外での存在感は高まっています。
【参考】トラベル&エンターテイメント(T&E)
JCB、アメックス、ダイナーズカードが発行するプロパーカードはトラベル&エンターテイメントのサービスが強くT&E系とも言われています。
例えば、カード会社経由で予約が難しいレストランや演劇のチケットを予約できたりします。
どのブランドを選べばいいのか
では実際どのブランを選べばいいのかということですが、海外によく行く人とそうでない人では選び方が異なります。
海外によく行く人
海外によく行く人は、VisaとMastercardは必ず持ちましょう。この2大ブランドは世界中で決済サービスを提供していて利用できる店舗が多いため困りません。
一方でJCBやアメックスは旅行保険が付随している場合も多いので、サブカードとして利用するのがおすすめです。
カバタは海外に行く際に必ずVisa/Mastercardを持っていき、サブとしてJCBを使っています。日本産ブランドを大切にしたいのでJCBが使えるときは積極的に利用するようにしています。
国内での利用がほとんどの方
国内での利用がほとんどの方は基本的にどのブランドでも構いません。日本国内ではクレジットカードが使える多くのお店でいずれのブランドも使えるようになっています。
しかし、たまにVisa/Mastercardしか使えない店舗もあるのでJCBなどをメインカードにする場合はサブカードにVisa/Mastercardを用意しましょう。
まとめ
今回はクレジットカードの国際ブランドについて解説しました。クレジットカード業界は複雑な仕組みになており素人にはわかりにくいですが、知らないといざというときに利用できないこともあるので、自分がよく使うお店でどの国際ブランドが使えるか確認しましょう。